定義と定理②
『定義と定理②』の続き
『定義』は誰かがそのように決めたものであるのに対して、『定理』は『定義』から証明できるものです。
よって、『定義』はそのまま覚えるしかありませんが、『定理』は証明の過程を理解することで、納得した上で覚えることが可能です。
証明の過程が理解できれば、「当然だな。」と感じることができ、忘れようと思っても忘れられなくなります。
例えば、二等辺三角形の定義は『2辺が等しい三角形』です。
これは、言葉の意味をそのように決めただけですので、そのまま覚えます。
それに対して、二等辺三角形の定理には『二等辺三角形の2つの底角は等しい』『二等辺三角形の頂角の二等分線は底辺を垂直に2等分する』があります。
これらの定理は二等辺三角形の頂角の二等分線を描き、合同な2つの直角三角形を作ることで簡単に証明することができます。
この証明を理解することによって、自分でも定理を導き出せるようになり、覚えやすくなります。
また、平行四辺形の定義は『2組の対辺がそれぞれ平行な四角形』です。
そして、対角線を1本描くことで合同な2つの三角形に分けることができるため、そこから『平行四辺形の2組の対辺はそれぞれ等しい』『平行四辺形の2組の対角はそれぞれ等しい』という定理を導き出すことができます。
さらに、対角線を2本描くことで作ることができる合同な三角形から『平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる』という定理を導き出すことができます。
以上のことから『定義』と『定理』を覚えるポイントは
- 定義はそのまま覚える。
- 定理は証明を理解して覚える。
これらを意識して、『定義』と『定理』を上手に覚えていきましょう。