クラブチームが中総体に?
部活動の地域移行が本格的に始まるのに伴い、日本中学校体育連盟が全国中学校体育大会の出場対象を広げました。
これによって、来年度から地域のスポーツクラブなど学校外の団体が中総体に参加できるようになるようです。
参加基準などの詳細はまだ決定していないようですが、参加するのであれば地区大会から参加になるのでしょうか?それとも県大会からなのでしょうか?
どのくらいのクラブチームが参加を希望しているのか不明な状況では何とも言えませんね。
参加を希望するクラブチームが多ければ地区大会から参加するようにしないと県大会の試合数が多くなりすぎるように思います。
部活動の成績に期待できなくなるかも
高校入試を考えると部活動でまず重要なのは、部活動の中での役割です。
部長や副部長などの役職を担うとリーダーシップが評価され、内申書にも大きく影響します。
しかし、部活動の成績(県大会出場など〇〇大会ベスト4とか)も内申書に影響します。
また、私立高校の自己推薦などでは部活動での成績が出願条件になっていることもあります。
このような状況でクラブチームが参加すると、大会で良い成績を収めて内申を少しでも良くしようと思っても難しくなってしまうように思います。
公立中学校の部活動よりもクラブチームの方が明らかに実力が上です。
そのため、部活動では勝ち上がることが難しくなります。
よって、大会成績が内申にプラスに働くことは、ほとんどなくなると思います。
勉強に向き合いやすくなるかも
部活動の大会の成績は、高校入試の決定打になることはありませんが、部活動をかんばっている生徒はどうしても期待してしまうようです。
「えっ、スポーツ推薦とかあるんじゃないの?」を思うかもしれませんが、スポーツで高校が決まる生徒は大抵、都道府県の強化指定選手などになっていて、中学1年生のときから全国大会に出場し、進学先も中学1年生ですでに決まっている人も少なくありません。
つまり、中学1年生の段階で高校から声がかかっていないのであれば期待してはいけません。
それに加えて、クラブチームの中総体参加により、大会成績にも期待できなくなります。
しかし、それが悪いことなのかと言われると、私はそうは思いません。
むしろ良いことだと思っています。
これまで、部活動の成績を過大評価して、勉強を甘くみてしまう生徒もいました(大抵は男子)。
「模試の点数は少し足りないけど、県大会出たから大丈夫ですよね?」などと言って、なかなか勉強に身が入らないようなこともありました。
クラブチームが中総体に参加し、部活動で勝ち上がることが難しくなれば、部活の成績に過剰な期待をすることもなくなり、勉強に向き合うしかなくなると思います。
これまで部活動の成績を過大評価した結果、志望校に不合格になるなんてこともあったと思いますが、そういったことも減るのではないでしょうか。