子どもの近視が増えている
視力が悪く、普段からメガネやコンタクトレンズを利用している人は多いと思います。
文部科学省が2022年度に行った調査によると、裸眼視力が1.0未満の子どもの割合は、小学生で約38%、中学生で約61%、高校生で約72%もいるそうです。
この割合は40年前と比べると小学生は2倍以上、中学生と高校生はいずれも20ポイント以上も増えています。
今の子どもたちは勉強でも遊びでもタブレットやスマートフォン、ゲーム機などのデジタル機器を利用する機会が多くなっています。
そのため、近くでものを見る時間が増えて、近視が増えていると考えられています。
視力が低下すると、学力にも悪影響を与えます。
現在、メガネやコンタクトレンズを利用している人は、利用し始める前のことを思い出してみてください。
すぐに視力低下を自覚できたでしょうか。
恐らくは、そうではないでしょう。
「なんとなく見えにくいな。」「目が疲れているのかな。」と思っていたのではないでしょうか。
そして、その状態がしばらく続いてやっと、視力の低下を自覚し、メガネやコンタクトレンズを使い始めたと思います。
また、子どものころからメガネやコンタクトレンズを使っている人であれば、視力低下を自覚することができず、周りの大人が気づいたことでメガネやコンタクトレンズを作ったはずです。
はっきり見えない状態が続いてしまうと、黒板の字が見えにくかったり、参考書や問題集が読みにくかったりするため、内容を上手く理解できずに学力低下につながってしまい、さらに学習意欲も低下してしまうかもしれません。
このようなことを防ぐためには、子どもの視力に気を配ることが大切です。
慶応義塾大学の研究では、太陽光に含まれる『バイオレットライト』が近視の進行を抑える可能性があることが発表されており、野外活動の機会を作ると良いかもしれません。
また、海外では、視力の悪い子どもたちにメガネをかけさせると、成績が向上したという報告もあります。
子どもの視力に問題があると感じる場合は、早めに眼科を受診し、適切なケアを受けるようにしてください。
そして、勉強への悪影響を最低限に抑えることが大切です。