電子機器の利用を制限しよう
授業でタブレットなどの電子機器を利用することも今では珍しくありません。
タブレットを使って調べ学習をしたり、カメラ機能を理科の観察に利用したり、体育で動きを動画に撮ったりしています。
このようにタブレットなどの電子機器は学習の助けになっていますが、「学校の授業で電子機器の使用が許可されているだけで、生徒の成績が下がってしまう。」という研究結果もあります。
アメリカのラトガース大学の研究では、電子機器の使用を許可したクラスと電子機器の使用を禁止したクラスに同じ講師で同じ方法の講義を行ったところ、講義ごとに行われた確認テストではどちらのクラスのテストの結果に差はなかったものの、定期テストになると、電子機器の使用を禁止されているクラスのほうが成績が高くなる傾向がわかりました。
また、電子機器の使用が禁止されている期間が長くなるほど、2つのクラスの成績の差が大きくなるという結果も出ました。
この結果は実際に電子機器を利用したか否かに関わりありません。
許可されていても使わなかった生徒も同様に、禁止されていた生徒よりも定期テストの結果が低くなっています。
このことから、電子機器を使用できる状況になると、生徒の集中力が落ちて、成績が下がってしまう可能性が示されています。
今の学校ではタブレットなどを使うことが授業の中に組み込まれており、禁止することは難しいと思いますし、学習内容によってはタブレットなどを利用したほうがよいこともあるはずです。
しかし、自習であれば自分の意志でタブレットなどの電子機器の利用を禁止することが可能です。
問題演習に取り組む場合や単語や漢字を覚える場合など、集中を必要とするときは、集中を阻害する可能性があるタブレットやスマホを使えないように工夫して勉強してみてください。