アイデアはゼロから生まれない
「困ったもんだな。」を思いました。
先日終了したテレビドラマのCMで主人公が「ゲームはアイデアだ。」と言っていたからです。
それはそうなのでしょうが、これを聞いた小学生、中学生が勘違いするのではないか(まさか、高校生にもなって勘違いする人はいないと思います。)と心配になりました。
クリエイティブな仕事には知識とか経験とかはあまり関係ないという考え方をすることが小中学生には多いように思います。
そして、何の知識もないにもかかわらず、「ゲームクリエイターになりたい。」などど言います。
アイデアには知識が必要
アイデアというものは、その人が持っている経験や知識から生まれてくるものです。
小中学生はまだまだ経験も知識も少ないため、それがわかっていません。
そのため、アイデアというものは何もないところからでも生まれると思っています。
例えば、スマホゲームのモンストはおはじき遊びの延長でしかありません(決してディスっているわけではありません)。
ものをぶつけて弾き飛ばすというのは爽快感があります。
それをゲームという媒体に落とし込むことによって、あれだけのヒットを生み出すことができているわけです。
他にも、パズドラやツムツム(最近聞かなくなったな…。)など同種のものをそろえたり、つなげたりすると消えて得点になるゲームの場合、たまったものが一気に消えると爽快感があるということが基本になっていると思います。
どうなると人は爽快感を感じるのか、どういうことに夢中になってしまうのか。
そういった経験や知識をもっていなければ、それをゲームに落とし込んでいくというアイデアは生まれません。
経験や知識のない日とのアイデアは、すでに誰かが思いついているものであることが大半です。
アイデアってミックスジュース
私の好きなイギリスのミュージシャンのCDについてきたライナーノーツに「オリジナルなんて存在しない。自分の音楽はこれまで聞いてきた音楽のミックスジュースでしかないんだ。」と書いてありました。
かなり個性的に曲を作る人だったので、結構衝撃的でした。
また、作家のレイ・ブラッドベリは「クリエイティブになるには、1000日間、毎晩、物語を1つ、詩を1つ、エッセイを1つ頭に詰め込むんです。」と述べています。
多種多様なものを大量にインプットすることによって、良質なアイデアが生まれるわけです。
そして、学校の勉強は決して深くはありませんが、幅広い分野の知識を一通り効率よく手に入れることができるものです。
将来、クリエイティブな仕事をしたいと思っている人にとっても学校の知識は決してムダになるものではありません。
創造性を発揮するためのベースになるものと考え、学校の勉強もゲームと同じくらい集中してください。