センスは磨くもの
「センスがある」とか「センスがない」とか言いますよね。
このような言い方を見ていると “センス” というのは、その人が生まれながらに持っている資質のような気がしてきます。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
“センス” は「ある」とか「ない」とか言われる一方で、「センスを磨く」とも言います。
「センスを磨く」という言い方の場合、“センス” は誰もがもともと持っていて、それを洗練させていくことが大切だという感じがします。
以前、とあるゲーム会社社長のインタビューを読んだときに、『センスは伸びやすいが、行動力は伸びにくい。』という話が出ていました。
その話によると、『“センス” というのは経験から様々なパターンを蓄積していって、その中から適当にピックアップするのが上手くなることで、若い人に “センス” の高い人があまりいないのは経験がないから。よって、“センス” はあとでもどんどん伸びていく。』のだそうです。
つまり、“センス” というのは経験を積んでいって “磨くもの” なんですね。
例えば、身近にいるオシャレな人を考えてみてください。
オシャレな人というのはファッションに関する情報を積極的に手に入れているはずです。
ファッション誌やネットから積極的に情報収集したりしていると思います。
その他にも特定の分野において、センスが良い人というのはその分野のことをよく知っている人です。
積極的に情報を収集し、実行に移して建研を積んでいく。
それによって “センス” が良い人になっていくのだと思います。
勉強の “センス” も同様では?
勉強でも “センス” という言葉が使われます。
特に国語や数学において、「あいつはセンスがあるから…。」とか「俺にはセンスがないから…。」など、主に成績が悪かったときの言い訳として使われます。
しかし、“センス” は “磨くもの”。
思うような成績が取れないのは “センス” がないからではなく、勉強が不足しているということです。
“センス” を生まれながらにして持っている素質と考えれば、たとえ成績が悪くても、自分の勉強不足から目を背けることができますが、それは間違いなのです。
どのようにして “センス” を伸ばすのか?
“センス” を伸ばしていくのに、最も必要なものは経験です。
その際に問題になってくるのが、「何をすれば良いのか?」ということです。
大人になってからの勉強や学校では教えてもらえないものについては、とにかく何でもやってみるしかありません。
関係しそうな本を買い漁ったり、インターネットで片っ端から情報を集めてみたり、実際にやってみたりして、ある程度わかってきたところで「何をすれば良いのか?」が見えてきます。
しかし、学校の勉強では、そんなことは必要ありません。
なぜならば、学習内容はすでに決まっていて、課題も与えられているからです。
“センス” が経験によって伸びていくものである以上、そこで大切になるのは与えられた課題をとにかくやってみること。
やる気や目標は必須ではありません(ないよりはあった方が良いですが…)。
目の前の課題にまじめに取り組むだけでも “センス” は伸びていきます。
しかも、失敗しても先生に教えてもらえるのが、学校の勉強の良いところです。
課題にどんどん取り組み、失敗もして、先生に教えてもらって…。
そのようにして経験を積み重ねていって、勉強の “センス” を磨いていってください。